ある日の音読のレッスンで、「あれ?今日、読み方がちょっと違う。」と思いました。
そこで、「Aさん、今日、元気ない?」と聞いてみると、
Aさん「いえ、別に。」
私「それなら、よかった。今日のAさんの読み方がいつもより落ち着いて聞こえたから、、、」
Aさん「先週、先生に言われた、語尾を伸ばしすぎるのを気をつけてるの。」
そうでした。
この前のレッスンで、フレーズの最後の言葉の発音をあんまり引っ張らないように読んでみてとアドバイスしたのでした。
Aさんは、日本語を話す時と同じようなトーンで中国語を読んでいました。そのため、標準的な発音をしていながらも、どこか日本語っぽさがあるというか、完全に中国語的に読めていない印象があったのです。そこで、特に特徴のあったフレーズの最後の単語の読み方について一つだけアドバイスをしてみました。
言った私が忘れているのに、Aさんはそれを覚えていて、1週間のレッスンの準備をずっと私の言葉通りに練習してくれたそうです。
あれから半月。読む時も話す時も、Aさんの中国語は落ち着きがあり、とても聴き取りやすくなりました。そして、一気に中国語的になったのです。
私の言葉を真剣に受け止めてくれたAさんに感謝しています。
そして、上達を目指して絶え間ない努力を続けているAさんを尊敬しています。
こういう方と一緒にレッスンをしていると、喜びとプレッシャーを両輪にして前進する活力が、私の中にも湧いてきます。
レッスンは一見、おだやかに行われているように見えますが、このような化学反応が頻繁に起こります。
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